2002年 6月 25日 今回は、本役さんの為の脚本で、新人公演メンバーは苦戦した印象が強かったです。 やはり、上級生の偉大さや、キャリアを実戦で生かすには、それ相応の力が必要なのだと思いました。 では、今回は順に役を追って書いていこうと思います。 フランシスコ・アウストリア(壮 一帆さん) 美しく、貴族の御曹司としては、申し分無いのですが、細すぎで…。 品は有るのですが、明るさと人を引きつける強さがまだ出なかったのが残念です。 軍服は似合っているのですが、ジプシーのお衣装には着られてしまった気がします。 声もまだ落ち着いてないのか、高めで不安定…!! その危なっかしさが、歌になるとストレートに出たのは残念です。 主要キャスト5人共に言えることなのですが、歌い出しの最初の音が出ませんでした。 課題として、東京公演では克服して欲しいです。 イサベル (白羽 ゆりさん) 頑張ってましたね、本役さんのおきゃんないじらしさは出ませんでしたが、 懸命に、フランシスコを追っていく、私は好きなのって感じは出ていたと思います。 後、微妙にロベルトと一緒の時に、甘えてるのか思うやり取りで、 男と女と言うより、兄妹の関係かもと…。 唯やはり声が、安定してません。頑張って欲しいところです。 アントニオ (天勢 いづるさん) 難しい役です。出過ぎても駄目。引いたら沈んでしまう。 ギリギリのところで見せていく役だと思います。 小柄であることも気になりましたが、彼は信念の人でもある筈です。 生きること、生き抜く事への執着心が伝わらなかった、貫けなかったのは、 大きな課題だと思います。 セシリア (麻樹 ゆめみさん) 上手い人なのですが、どうしても娘役さんとしては違うと思ってしまう。 可憐で清純な婚約者と言う雰囲気とは別の魅力のが大きいと…。 歌える人なので、今度はそちらでの活躍を観てみたいなと思いました。 ジャン・クリストフ (聖 れいさん) タッパはあるし、可愛い顔立ちで、この悪役をどう演じるか期待も有りましたが、 凄味が無かった、スペインにとっての脅威の象徴とは行きませんでした。 せめて見た目の押し出しが出てくれば、もっと素敵になるはずです。 イァーゴー (貴船 尚さん) 本役さんと、そっくりながら、やっぱりやれる方なので、 自分らしさに挑戦されてました。 例の「4日殺し…」の、薬の場面からは、楽しませて頂きました。 処刑から、解毒剤もらえない所まで、彼女のイァーゴーだったと思います。 ミゲル (牧瀬 海さん) 本役の風早さん程の、個性は観られませんでしたが、充分に健闘されていたと思います。 グループの父親と言うタイプでは、有りませんが見守っている。 そんな、静かな優しげなミゲルだったと思います。 酒場のフランス兵との絡みは、もう少し弾けて欲しいかな…!? エンセナダ (奏乃 はるとさん) こちらも、本役さんの個性的な部分は、及びませんでしたが、 しっかりとした、声で聞かせてくれた歌や、フランシスコとイサベラの真似をする場は、 やってやるって、感じで健闘。東京ではもう一ひねりして頑張ってください。 本役さんと、同じになっていたので…(^_^;) アルバラード (神月 茜さん) 今回、唯一と言っても良いぐらいに、 本役に捕らわれすぎず、大健闘していたジプシー4人衆の、一番手。 大きな体と、見た目もツンツンのショートヘアで、変化を持たせて、 見せ場とも言える、「いい人だよ…。」の台詞も1つ1つ違って良かったです。 此処の学年が元気なので、盛り返してくれると良いな…。 メンドーサ (沙央 くらまさん) 同じくジプシーグループの末っ子って感じで、可愛い弟分。 お兄ちゃん達に、くっついて頑張っていたし、もともとポャーとしたキャラの役ですが、 彼女なりの、役作り見せてやろうって心意気が良かったです。 アンジェリカ (澪 うららさん) ジプシー達の、こちらは姉さんって感じで、男達も敵わない迫力がありました。 歌の人の印象が強いのですが、優等生なだけにダンスもなかなか…。 最後の台詞も、変えていましたので笑えましたが、間の難しさが出てしまったかな…!? 東京では、ヒットになりますように…。 エスメラルダ (汐夏 ゆりささん) 本役さんと、やはり同じになってしまいますが、惚れたんだから仕方ないじゃない!! って、言う必死さで、ロベルトに構っていたのが良かったです。 もう一押し、弾けて欲しい部分も無くもなかったですが。 可愛かったので、良いです。 フェイホオ (凰稀 かなめさん) 彼女は、今回で桂ちゃんの役は、二度目です。(猛き…、川上 音二郎) 姿形も、似たように作っていたのは驚きましたが、声質が高くてビックリ。 そして、改めて大きい役何だなと、実感しました。 見た目とかは、綺麗な人なので目を引きますが、難しい役なんだと思ったのが、 何をするわけでも無く、その場に居ること。台詞の無い芝居の多さにまだ太刀打ちできてなかった。 フランシスコを訪ねて、アントニオがキャンプへ来ての場面で、後ろで台詞聞きながら、 立ち尽くす芝居があります。そこでスポットがあたるのですが、負けてしまった…。 本公演でも、エッ!!って、思いましたがこの光の中で存在する事の凄さを理解しました。 気持ちは、入っていても跳ね返すまで行かなかったのが、残念です。 ロベルト (音月 桂) そして、本命です。(笑) 正直、もの凄く不本意な出来だったと思います。 役の設定のおいしさや、桂ちゃんのこれまでの経験からもっとやれると思ってました。 いえ、今でも思ってます。だから不本意なのですよね。 歌は、苦手意識有るの判ってましたから、ハラハラしてました。 やはり、思うように歌えてないなと感じましたし、きっと自分でもこんな筈じゃと思っていたかも。 ジプシーの扮装も、自分なりの工夫もしてたし。(本役のままの髪色でした。) プロローグのダンスなどでも、気負い負けしていたというか、もどかしかった。 盆が回って佇んでる所は、なかなか良い男でした。 しかし、日記にも書きましたが、本役と同じ場面の正反対の立場に立つときに、 どうしても、ハラハラ度は高かったです。この時のミスは暫し精神的に響いていた気もします。 歌の第一声の弱さはあったものの、声量と押し出しはやはり有ります。 だからこそ、もっとやれると、それに負けてしまった。 音月ならこれぐらいのレベルでやれると思われること、 自分でも、こうやりたいと思う所に辿り着けなかった。 今回は、大きな課題をもらったようで、これを今後に繋げて欲しいです。 しかし、薬の場面からは、桂ちゃんらしさが漸く出て、良くなっていきました。 やるしかないと、突き抜けていてくれたら、もっと魅力的なロベルトになっていた筈です。 残念。(>_<) ふぅ〜!! ざっと思いつくままに、感想書いてみました。 観劇されても、違うと言う意見も有ると思いますが、私の印象とお許しください。 Megu |